名古屋帯『りんご守り』6お太鼓後半突入です!

 

かなり時間がかかっている今回の作品も、やっと後半にこぎつけました。

 

図案全体の5分の4ほど刺せています。こちらです

残り5分の1、画面左側の部分をこれから刺していきます。

“その場所”とは………!

(これはお太鼓部分なので、実際帯として締めた時の上下は下の写真のようになります。)

これから刺す”その場所”にあたる左下のダークな葉の部分を仕上げ刺ししてさらに葉脈を刺し、右に見えている図案の葉やりんごの実を刺してお太鼓完成となります。もう少し、なのですが、この葉っぱの刺繍はなかなか繊細で過酷!なので時間がかかります。

なんといっても、図案通りに一旦刺し埋めた絹糸が浮かないよう、一本おきに8ミリ間隔で止める”切りおさえ”が大変です。2度注意深く同じ図案を刺すことになるので、とっても疲れます。

こんな丁寧で精緻なテクニックは日本刺繍ならではですね。

また今回、動画でりんごの実を刺繍する様子を撮りましたので、下のアドレスにアクセスして様子をご覧になってくださいね。

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よく、刺繍のことを『チクチク』とおっしゃる方がいらっしゃいますが、違うな、と感じています。

確かに小さな刺繍枠に可愛いお花などを刺す時やパッチワークなどはそんな感じですが、私は多くは大きな刺繍枠に生地をピンと張って男前に(どうしてオトコなんでしょうね?)ええいっと両手で刺しています。

繊細なテクニックでも思い切って針を入れます。

 

針の奇跡はそのまま刺し手の状態を表します。それはそのまま作品の表情になります。

恐る恐る自信無げに刺したものは見ていてやっぱり伝わりますし、のびのびと勢いよく刺されたものは見ていてとても気持ちが良いものです。

なので、私は繊細さを追求しながらも大胆に刺繍しているつもりです。

そして、いつでも全身でダンスしているみたい、というのが私の感想です。

 

3D刺繍アーティスト:Junco Ishihara (石原順子)

 

 

 

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