とうとうとうとう完成しました、名古屋帯『りんご守り』一年がかりでした!
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コロナ禍、生活の激変をくぐり抜け、バンザイよくやった〜〜〜〜っ!です。
私の金メダル!
こちらがお太鼓。りんごの木を守っている猫ちゃんです。
こちらが帯前。リバーシブル帯なので、真ん中のラインで二つに折って2パターンの着こなしを楽しめます♥
りんごの上に寝転ぶ猫ちゃんとりんごの枝に向かう蝶々と。指導してくださった日本刺繍の沖文先生が、『これ、帯締めどうします?絵が隠れちゃうのが勿体無い。できればしたくないですね。透明な帯締めがあればいいのに。』と言ってくださいました。
さらに寄ってお見せしますね。
我ながらかわいすぎる〜( i _ i )♥
映像より実物はもっとずっとずっとかわいいです♥
猫ちゃんの毛並みはツヤツヤ美しく、まるで本物のようです。さすが絹糸!
NHKのソーイングビーを見ていたら、出ていたイギリス人が、『絹糸って、虫が吐いたやつだろ』なんて言っていて、おもわず笑っちゃったのですが、だからこそ毛並みにはぴったりだったのかも(^ ^)
ところで、私は文様を刺繍しているつもりはありません。命を刺繍しています。
命を再現しよう、そんな意気込みでしたが、仕上がってみると私が再現したというよりも、最初からそこにいた、と言った風に自然にのびのびしています。かなり自惚れた表現かもしれませんが……..。
実際、見てくださった方が、『なんだかそこに実物が張り付いているみたい。』とおっしゃいました♥
刺繍って立体感がハンパないのです♥
最初、輝くいのちを再現しよう、と考えていました。
でもね、刺していて気づいちゃったのです。
お太鼓や蝶々の図案のりんごは生きているりんごの木なので、青々と美しいです。
そして、猫が転がるりんごは摘果されて地面に落ちたものなので、多少茶色がかったり傷んだ部分がありますが、これもやはり美しいのです。
生き生きと咲き誇るいのちはもちろん美しいけれど、終わりを迎えようとするいのち、また終わってしまったいのちも美しく、何よりいとしい。全てのいのちが美しくいとしいなあ、そんな気持ちになりました。
そんなことを考えながらも、この『りんご守り』に合わせてりんごの花の半衿を刺さねば、それが終わったら、全く別デザインの袋帯も刺したいな、などと新たな思いを巡らせています。
3D刺繍アーティスト : Junco Ishihara (石原順子)