半衿『りんごの花園』完成しました〜\( ˆoˆ )/
我ながらかわいいかわいいとうっとりです!
実物を見た方が、『鳥肌がたった。』『女優衿ですね!』と褒めてくださったのでもう舞い上がってしまいました。
ちゃっかり銘も入れました。
これからの作品は全て銘を入れるつもりです。
日本刺繍作家としての矜持です。作品に対してとても責任を感じます。
ところで今まで、3D刺繍アーティストと名乗っていましたが、これからは+プラス日本刺繍作家、としたいと思います。
プラス、の意味ですが、私は純粋の日本刺繍をしているのだろうかと実はよく考えます。他の刺繍を長い時間経験しているので、他の刺繍のエッセンスが知らず知らずどうしても入ってきます。その意味からです。けれども従来の日本刺繍をとてもリスペクトしている事には変わりありません。
様々な刺繍を経験してきた私ですが、日本刺繍に一番惹かれます。糸の表現ですから、徹底的に繊細な表現が可能で、色数も無限と言って良いほどです。
とにかくこの絹糸!
上品な光沢を放つ素材に夢中です。
美しく高嶺の花のような顔をしているのに、実はとても融通が利きます。
刺していて、あ、ちょっと失敗しちゃったな、という時でも、一度刺した上に再度同様に重ねても自然に馴染みます。ボリュームがですぎたりということはほぼありません。
また、ロットが変わると色が変わる、とはあらゆる糸やビーズ、スパンコールなどではあるあるです。
絹糸ももちろんそうです。何度も色変わりを経験しました。
私はA、B2つのブランドの糸を使用しています。A社のものの方が光沢が素晴らしいので、刺繍モチーフの主役級には必ず使いたくなります。今回、りんごの花びらをA社で刺していたのですが、足りなくなってしまいました。
新たに買った同じ番号の糸が………………..!!!!
違いすぎ!写真撮っておけばよかった〜!とにかく全然別の色なんです。
なんでも、染め屋さんが変わったそうです。仕方ないですね。
でもね、OK (^-^) ♥
足りなくなった糸と同じ番号の糸と、近い色の糸を釜糸の状態ですから、お互い細かく分けて組み合わせて欲しい色を再現しました。まるで絵の具を混ぜるようです。(釜糸とは、蚕の吐いた糸を糸を撚らずに12本集めただけの糸なので、繊維を割いてバラバラにできるのです。)
他の糸ではこうはいかないと思います。蜘蛛の糸よりもっともっと細い絹糸だからこそです。
この技は誰に教わったわけでもなく、自分で試してみたことです。
なんだか成長してるなあ、と思いました。
次回は袋帯です。デザインはもう決めています。反物を染め屋さんに出しました。染め上がってくればまたまた始まります。
Junco Ishihara +プラス日本刺繍作家(石原順子)