願わくば 花の下にて 春死なん その如月の 望月のころ
西行法師の有名な歌です。この気持ち、平凡な私にもなんだかわかります。桜には抗いがたい、美しい魔力がありますね。
今日は冷え込みましたが、そのぶん待ちどうしく、まるで春を告げる花の女神のような、桜の開花を待ち望む人も多いでしょう。
SNSを見ていると、桜の投稿が増えて来ました。
私も浮かれて、家中桜のしつらえをしました。と言っても生花ではありませんが。
まずは玄関。ピンクのスウェーデン刺繍のテーブルセンターを桜屏風に見立てます。桜の飾り皿、これは実は5枚セットの銘々皿なのですが、あるデパートで無理を言って一枚だけで売ってもらいました。たまたまサンプルとして、一枚だけ余分があったそうです。通常はそういったことはしない、このお皿はよほどお客様とご縁があったのでしょうと言われました。
そして、赤い漆塗りの桜模様の花入れ。これにはさらに、ちょっと不思議なご縁がありました。やはりデパートで、ふと目に止まり、惹きつけられてじっと見ていると、可愛らしい店員さんが、私の顔をまっすぐ見て、いきなり『はい?』というのです。びっくりして、『え?』と思わず返した私に、『申し訳有りません、お客様に、すみません、とお声をかけられたような気がして。』というのです!!
よっぽどうちに来たかったのでしょうか?(笑)
こちらはリビングの壁のお軸の一部です。京都の染織家の作品です。和のデザインながら洋室にもしっくりなじんでいます。
電話台です。ピンクのブランケットステッチとカットワークで仕上げたドイリーを敷き、湘南七宝焼きの桜の飾り皿と小皿をレイアウトします。
最後はテーブルの上です。ライムグリーンのテーブルセンターの上にさらに桜のテーブルセンターを重ねます。時間が取れれば、この桜模様を図案にロングアンドショートステッチをしたいところですが…。ピンクの花びらは箸置きです。
家中すっかりピンクの旋風が吹いています。